疾患の病態と治療 卵巣とその周辺疾患・Ⅰ
黄体機能の調節と不全について
木川 源則
1
Tomonori Kigawa
1
1東京大学医学部産婦人科学教室
pp.387-391
発行日 1976年5月10日
Published Date 1976/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205420
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排卵後に形成される黄体はprogesteroneを産生し,それが子宮内膜に作用して妊卵着床の態勢を準備することは周知の事実であるが,この黄体の機能を調節する因子あるいは機構が漸く最近明らかにされてきた。
黄体機能に欠陥があつてprogesterone分泌が不十分であると子宮内膜に着床に必要かつ十分な分泌像変化が起こらず,着床が障害され,その結果不妊となる可能性がある。従つて臨床的に黄体機能不全は不妊症の1つの原因として重要視される。
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