今月の臨床 卵巣がん—疫学から治療まで
化学・放射線療法
25.寛解導入療法の効果的レジメ
西田 正人
1
Masato Nishida
1
1筑波大学臨床医学系産婦人科
pp.846-848
発行日 1992年7月10日
Published Date 1992/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900937
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寛解導入療法の定義
寛解導入療法とは,白血病治療時に,血液像を白血病細胞の消失と成熟細胞の回復とにより一見正常化させる治療法を指す。ここで完全寛解とは全身の白血病細胞が107個以下になった状態と定義されている。
固形癌を対象として寛解という言葉を使用するのは,定義が曖昧で適当でない気がする。そこで本稿では卵巣癌における寛解を,現在行われている諸検査がすべて陰性となって,一見治癒した状態と定義し,寛解導入療法とは担癌状態から寛解を導く治療法と定義する。
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