今月の臨床 卵巣がん—疫学から治療まで
化学・放射線療法
24.化学療法剤の種類
滝沢 憲
1
Ken Takizawa
1
1東京女子医科大学産婦人科
pp.841-845
発行日 1992年7月10日
Published Date 1992/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409900936
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化学療法剤(抗癌剤)は,作用機序,有効な腫瘍の種類,Dose Limiting Factor(DLF)になる副作用の種類が多様な生物活性の強い化合物である。その最も一般的な分類は,アルキル化剤,代謝拮抗物質,抗癌性抗生物質,植物由来の抗癌剤などの系統別分類である。実際の臨床では,種類の異なった多剤を選び,強化化学療法を行う。多剤併用薬剤は,①抗腫瘍作用機序が異なること,②DLFになる副作用の種類が異なること,③相乗効果あるいは相加効果が期待できること,④副作用が重篤になったり,新たな副作用が発現しないことを基本原則として選択される。
本稿では,婦人科領域でpopularな抗癌剤を,各系統別に紹介し,また疾患別に代表的な併用療法も紹介する。
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