今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて
それぞれの場面での使い方
思春期・性成熟期と漢方薬
小川 真里子
1
,
髙松 潔
1
1東京歯科大学市川総合病院産婦人科
pp.740-746
発行日 2019年8月10日
Published Date 2019/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209784
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●思春期および性成熟期の女性によくみられる婦人科疾患として,月経に関連する諸問題が挙げられる.そのなかでも漢方が奏効することが多い疾患として,月経困難症と月経前症候群(PMS)が挙げられる.
●婦人科三大漢方薬(当帰芍薬散,加味逍遥散,桂枝茯苓丸)はいずれも漢方では駆瘀血剤とされており,月経困難症とPMSの両方への効果を期待できる.
●月経困難症やPMSの女性に対する漢方処方を考えるとき,まず婦人科三大漢方薬を基本に置き,さらに患者の証や訴えにより,追加および変更する処方を検討することが勧められる.
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