今月の臨床 産婦人科で漢方を使いこなす!―漢方診療の新しい潮流をふまえて
それぞれの場面での使い方
生殖領域と漢方薬(不妊・不育症)
永松 健
1
1東京大学産婦人科
pp.747-752
発行日 2019年8月10日
Published Date 2019/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209786
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●生殖機能の低下を背景として不妊症,不育症を生じている女性においては,婦人科疾患の3大方剤である桂枝茯苓丸,当帰芍薬散,加味逍遙散を検討する価値がある.
●多囊胞性卵巣症候群に対する温経湯,抗リン脂質抗体症候群に対する柴苓湯は単独もしくは西洋薬との併用により臨床効果が期待できる漢方療法として重要である.
●基礎的研究での当帰芍薬散,柴苓湯の免疫機能調節作用に関する知見の集積に伴い,不育症治療における治療戦略としての漢方療法の重要性が再認識されている.
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