今月の臨床 不正出血の患者が来たら
年齢とreproductive stageで考える
3.性成熟期
石原 理
1
,
岡垣 竜吾
1
,
小林 浩一
1
1埼玉医科大学産科婦人科学教室
pp.250-253
発行日 2004年3月10日
Published Date 2004/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409101154
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はじめに
性成熟期女性が不正出血を主訴に来院した場合,その出血部位の鑑別がまず必要となるが,本稿では子宮からの出血に関して述べる.原因の鑑別診断は図1のような3ステップを考慮して行われる.まず,(1)診察・検査により妊娠を否定する,(2)さまざまな器質的疾患,すなわち腫瘍,外傷,炎症,感染症,凝固異常などの存在を否定する,そして,(3)これらすべてが否定されたとき,いわゆる機能性出血,実は無排卵症や黄体機能不全など多様な要因による子宮内膜からの出血と診断されることになる.
本稿では,この3ステップの診断過程について,実地臨床に則した解決アプローチを呈示したい.
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