加齢と婦人科疾患・3
思春期(1)—発育と性成熟の過程
鈴木 秋悦
1
1慶応義塾大学医学部・産婦人科学教室
pp.721-724
発行日 1975年7月1日
Published Date 1975/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1661917294
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はじめに
最近,思春期の医学についての関心が高められてきており,欧米でも,いわゆる思春期婦人科学(Adolescence Gynecology)として特別に取り扱われてきている.
思春期は,小児期から成熟期に至る中間的な移行期であるが,精神的にも身体的にも,人間の一生の中で最も重要な時期であるということができる.特に女性の場合,その一生を大きく支配する内分泌的な背景,すなわち,性ホルモンを基調とした女性の生体リズムの開花期でもあり,思春期を異常なく経過することは,性成熟期から老年期に至る長い道程にとって,欠くことのできない条件である.
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