増刊号 産婦人科外来パーフェクトガイド─いまのトレンドを逃さずチェック!
【疾患編4】更年期・老年期
骨盤臓器脱(POP)
古山 将康
1
1大阪市立大学大学院医学研究科女性生涯医学
pp.360-365
発行日 2018年4月20日
Published Date 2018/4/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209366
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外来管理のポイント
❖骨盤臓器脱は腟の支持破綻によって尿道,膀胱,子宮,直腸が腟ヘルニアとなって出現し,現在の超高齢社会では11%の女性に医学的介入が必要となる.
❖75%の骨盤臓器脱患者は骨盤底筋トレーニングや腟ペッサリーによる保存的治療で対応可能で,過活動膀胱や排尿困難などの付随症状を軽減することができる.
❖手術療法では従来からの腟式子宮全摘出術,腟壁縫縮術(上部腟管の固定手術),腟閉鎖術,TVM手術,腹腔鏡下仙骨腟固定手術が施行される.
❖TVM手術はメッシュによる合併症(メッシュびらん,感染症,性交痛)のため米国FDAのアラートで世界的に減少し,腹腔鏡下仙骨腟固定手術が増加しつつある.
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