特集 子宮摘出と機能障害・機能温存・機能再建アップデート
I.子宮全摘後の機能障害
1.子宮全摘後の骨盤臓器脱
古山 将康
1
,
井上 裕太
1
,
田村 一富
1
1医療法人藤井会石切生喜病院婦人科
キーワード:
腟断端脱
,
仙骨子宮靱帯
,
仙骨腟固定術
Keyword:
腟断端脱
,
仙骨子宮靱帯
,
仙骨腟固定術
pp.357-363
発行日 2024年4月1日
Published Date 2024/4/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000593
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要旨
子宮全摘は骨盤底臓器の解剖学的支持機構で最重要な子宮頸部周囲の支持組織を損なう手術である.結果として腟断端脱が発症する.腟管の短縮を伴うのでリングペッサリーなどの保存的治療が奏効しにくく,手術療法が必要となることが多い.子宮頸部支持組織の修復術には種々の手術法が開発され,子宮周囲の靱帯を用いるnative tissue repairや人工素材であるメッシュを用いる仙骨腟固定術(腹式,腹腔鏡,ロボット支援下),tension-free vaginal mesh法(腟式)によって有効な成績が報告されている.子宮全摘時の予防的併施手術も考慮される時代となっている.
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