合併増大号 今月の臨床 エキスパートに学ぶ 女性骨盤底疾患のすべて
疾患各論:骨盤臓器脱
骨盤臓器脱の治療方針の立て方
古山 将康
1
1大阪市立大学大学院医学研究科女性生涯医学講座
pp.45-51
発行日 2019年1月10日
Published Date 2019/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409209571
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●骨盤臓器脱の治療目標は脱垂に伴う症状(排尿・排便・性機能)を改善して患者のQOLを向上させることであり,選択できる治療法を患者に提示し,ライフスタイルに合う治療法を決定する.
●骨盤臓器脱の理学的所見を,腟の支持を中心に3つの区画(前方区画,尖端区画,後方区画)に分けて観察し,国際分類のPOP-Qで記載する.補助画像診断として経会陰超音波やMRIも有用である.
●手術療法は,骨盤臓器脱の支持破綻部位を部位特異的にNTR手術で再建する手術法を選択する.性機能温存の必要のある前方区画の重症例や再発腟脱の症例には,経腟メッシュ手術や仙骨腟固定手術も有用である.
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