特集 超音波診断—最近の進歩
胎児循環動態の評価
佐藤 昌司
1
,
小柳 孝司
1
,
中野 仁雄
1
Shoji Satoh
1
1九州大学医学部婦人科学産科学教室
pp.549-554
発行日 1989年6月10日
Published Date 1989/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208016
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近年における超音波診断装置の発達にともなって,ヒト胎児の循環動態が諸種の角度から観察できるようになってきた。そのなかには,Bモード法による心循環器系の形態診断,およびMモード法を用いた心機能の評価も含まれるが,ごく最近の本領域の関心の的は超音波ドプラ血流計測法による胎児心血行動態の解析である。
このような背景をふまえ,本稿では超音波ドプラ法に焦点を絞り,本法を用いた胎児心血行動態に関する現在までの成果とその生物学的な意義を,諸家の報告を参照しながら解説を加えたい。
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