特集 超音波診断—最近の進歩
血流計測法とその問題点
村上 雅義
1
Masayoshi Murakami
1
1国立循環器病センター周産期治療科
pp.529-533
発行日 1989年6月10日
Published Date 1989/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409208013
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超音波断層ガイド下でパルスドプラー法による血流計測が子宮内の胎児に施行されて以来,10年の歳月が経った1)。当初,動物胎仔ではない,ヒト胎児の生理的なデータが入手できることから,いろいろな部位での血流波形を得ることに興味が持たれた。今日では各種の指標を用いた定量的評価も可能となり,病態診断に,また胎内治療時のモニタリングにと広く臨床の場に用いられるようになってきている。ただ,まだまだ検討の予知を残した検査法でもある。本稿では血流計測法の原理と,その問題点について焦点をしぼり述べることにする。
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