臨床医のプライマリ・ケア 産科診療における偶発合併症対策
妊娠継続の判断基準と継続後の具体的ケア—糖尿病合併妊娠の場合
浜田 悌二
1
,
松元 敏博
1
Teiji Hamada
1
,
Toshihiro Matsumoto
1
1久留米大学医学部産婦人科学教室
pp.684-686
発行日 1982年9月10日
Published Date 1982/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206683
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糖尿病をもつ婦人の妊娠では,その周産期の児予後は未だ正常婦人のそれに及ばない。それだけではなく,血管合併症を有する婦人の場合,妊娠によるその増悪の結果,胎児予後のみでなく,母体の長期予後を悪化させることがあり,妊娠そのものに慎重な配慮を要することがある。従って,糖尿病婦人の妊娠に際しては母児双方の立場から妊娠継続の限界を検討しつつ妊娠の維持をはからなければならない。今回は,各種の妊娠継続に影響を与える因子のうち,妊娠によって影響される母体側因子について述べる。
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