今月の主題 腎疾患—早期診断から管理まで
質疑応答
腎炎患者の妊娠継続を決めるめやす
加藤 暎一
1
Eiichi Kato
1
1慶応義塾大学医学部・内科
pp.466-467
発行日 1984年3月10日
Published Date 1984/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402218952
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妊婦死亡の半数となんらかのかかわりのある妊娠中毒症は,妊娠腎あるいはEPH-Gestosis(妊娠に関係したEdema-Proteinuria-Hypertension)と呼ばれるほどで,腎とかかわりが深い.腎疾患を有する患者が妊娠した場合には,早期から妊娠中毒症を合併する率が高く,しかも重症で,流早産の率も高く,母体の腎疾患の増悪をきたすこともある.近年多数例での機能検査と腎生検とを合せてのprospectiveおよびretrospectiveな予後調査の分析より,妊娠可能な腎炎の病型および程度が明らかになってきた.
表1は主として機能面よりの考察にもとづく1967年,表2は腎生検所見をも参考にした1981年に発表した我々の基準である.
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