先進医療—日常診療へのアドバイス 特集
未熟児管理の進歩
羊水異常の管理—妊娠継続の可否をめぐって
椋棒 正昌
1
,
岡井 崇
1
,
水野 正彦
1
Masaaki Mukubo
1
1東京大学医学部産婦人科教室
pp.113-115
発行日 1986年2月10日
Published Date 1986/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409207328
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羊水は発育やその他の胎児生命現象と密接に関係しており,妊娠を継続していく上で不可欠な液体である。未熟児医療が進歩し,生下時体重500gm程度の超未熟児を救命し得るまでになったとはいえ,胎児は元来子宮内で養うのが理想である。しかしながら,母体および胎児が原因で羊水過多や羊水過少の異常が起こった場合,やむを得ず胎児を子宮外で育てなけねばならないことがある。児娩出の時期は,妊娠週数,胎児の発育度・成熟度,胎児仮死の有焦,母体の全身状態など,多くの因子を総合して判断される。この項では,羊水量の異常と妊娠継続に関する問題をとり上げてみたい。
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