放射線細胞診
Ⅵ 子宮頸癌の放射線治療と細胞診
杉下 匡
1
Tadashi Sugishita
1
1佐々木研究所付属杏雲堂病院婦人科
pp.204-205
発行日 1979年3月10日
Published Date 1979/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206014
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子宮頸癌放射線治療途上で,採取された細胞診上の細胞の放射線による早期効果の所見は,治療効果判定と治療方針の選択に役立ち,また一方,治療後に採取された細胞診上の細胞の晩期効果の所見は,治療成績の判定,再発癌の予知などに役立つ。中でもとくに,細胞診上の所見が,dysplasiaと似ているpost-irradiation dysplasiaを再発癌の予知因子と考える概念は,今後さらに研究が必要であるにせよ,ユニークな考え方であるとともに,細胞診の持つ簡易性からみても,臨床的に価値のある考え方であると思われる。
そこで,Post-irrradiation dysplasia (PIDと略す)の細胞診上の所見について,もう少しくわしく述べておく。
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