Japanese
English
特集(増刊号の)1 尿路の外傷と損傷
Ⅵ尿路の放射線損傷
子宮頸癌の放射線治療による膀胱障害
Bladder Injuries Following Radiation Therapy of Cervical Carcinoma
田崎 瑛生
1
,
荒居 竜雄
2
,
尾立 新一郎
1
,
伊藤 よし子
3
Eisei Tazaki
1
,
Tatsuo Arai
2
,
Shinichiro Oryu
1
,
Yoshiko Ito
3
1東京女子医科大学放射線医学教室
2放射線医学総合研究所臨床研究部
3東京女子医科大学産婦人科学教室
1Department of Radiology, Tokyo Women's Medical College
2Department of Clinical Investigation, National Institute of Radiological Sciences
3Department of Obstetrics and Gynecology, Tokyo Women's Medical College
pp.240-247
発行日 1968年12月25日
Published Date 1968/12/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413200591
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
放射線治療は,癌の発生母地およびその隣接臓器の放射線に対する耐容量と,癌の致死線量との差によつて成り立つている。
したがつて,癌が照射により,良く治癒するためには,第一には,癌の発生母地が,その癌より,照射によく耐え得なければならない(子宮腟部ならびに頸部は,幸いにも,そこに発生している癌の放射線致死線量の2〜3倍の線量にも耐え得る)。第二には,発生母地周囲の近接臓器(子宮頸癌の場合には,特に膀胱後壁,直腸前壁)に,大線量が与えられないように,適切な照射技術を駆使しなければならない。
Copyright © 1968, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.