疾患の病態と治療 再発と再燃
絨毛性腫瘍の再発とその問題点—破奇の絨腫化
川島 吉良
1
,
小林 隆夫
1
,
浅井 保正
2
,
可世木 成明
2
,
有井 吉太郎
2
,
友田 豊
2
Yoshiro Kawashima
1
,
Takao Kobayashi
1
,
Yasumasa Asai
2
1浜松医科大学産科婦人科学教室
2名古屋大学医学部産科婦人科学教室
pp.675-684
発行日 1977年8月10日
Published Date 1977/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205660
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
絨毛性腫瘍から分泌される絨毛性ゴナドトロピン(hCG)は腫瘍の消長を如実に表現するので,治癒判定の最も信頼すべき指標となる。治療によって腫瘤とhCGの消失が確認されれば完全寛解complete remissionと判定し,この状態が3年間続けば治癒したとみなすのが通例である1)。もしも寛解と判定した後に新たな妊娠によらずして,hCGが再び証明されたら再発として早急に適切な対策を講じなければならない。
本文では自験の再発症例を検討し,浮き彫りにされた問題点について言及したい。
Copyright © 1977, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.