特集 産婦人科プリンシプル
婦人科編
絨毛性腫瘍の成因—疫学的立場から
川島 吉良
1
,
可世木 成明
1
,
浅井 保正
1
Yoshiro Kawashima
1
1名古屋大学医学部産婦人科学教室
pp.827-832
発行日 1973年10月10日
Published Date 1973/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204889
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人癌の発生原因が精力的に究明される中で絨毛性腫瘍は妊娠絨毛に由来し,東南アジアに多発し,化学療法剤に感受性が高い腫瘍の故に成因論的にアプローチしやすく,人癌解明の緒にも連なるものとして懸命に追究されている。研究の主流は疫学的,免疫学的,ビールス学的,染色体学的ならびに動物実験学的立場におかれているが,その全貌を詳述することは至難の業である。したがつてここでは疫学的立場から絨毛性腫瘍発生の背景を映出してみたいと思う。
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