疾患の病態と治療 進行癌への挑戦--延命効果の可能性
進行癌はどこまでなおせるか
放射線療法の立場から—子宮頸癌Ⅲ期の放射線治療
荒居 竜雄
1
,
森田 新六
1
,
梅垣 洋一郎
1
Tatsuo Arai
1
1放射線医学総合研究所,病院部
pp.23-28
発行日 1977年1月10日
Published Date 1977/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205545
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婦人科領域の進行癌の放射線治療といっても範囲が広すぎるので,対象を日常の診療で最も多く遭遇する子宮頸癌(扁平上皮癌)Ⅲ期の治療に限定して話をすすめたい。
放射線治療は手術と同じ局所療法である。遠隔転移を伴う症例には姑息療法を期待するのみであるが,幸いなことに子宮頸癌は原発病巣がかなり大きくても遠隔転移を有する症例は少ない。しかし局所の癌が制御できないために不幸な転機をとる人が多いので,その治療法について放医研の症例を中心に検討を試みた。
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