シンポジウム Rb法の限界
Rb法の限界—緒言
篠原 寛休
1
1松戸市立病院
pp.598
発行日 1989年5月25日
Published Date 1989/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908106
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第27回小児股関節研究会の主題の一つ「Rb法の限界」について,本誌において誌上シンポジウムとして,取り上げて頂けたので,当日議論された主なる論点を紹介し,16題の優れた内容の発表があったが,それぞれのセッションを代表して,5名の諸氏に論陣を張って頂くこととした.
先ず,今回の当研究会の主題として「Rb法の限界」を取り上げた理由は,1957年鈴木良平前長崎大教授がRbを日本に導入して以来,その発祥の地以上に普及及び工夫が凝らされ,優れた成果を挙げつつ今日に至って来たが,1972年頃より京大グループによる先天股脱予防運動の気運が高まり,その成果も又著しいものがあり,Rb法によって治療される側,いわゆる先天股脱の方も変貌し,以前のようにRbで容易に整復される症例が減り,いわゆる難治性の比率が増えて来たこと,Rbも安易に装着しては,いろいろ障害を来すおそれがある等,Rb法も曲り角にさしかかっていると思われたからである.
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