Japanese
English
論述
上位頸椎に対するmandible and tongue-splitting approach
Mandible and Tongue-splitting Approach to the Upper Cervical Spine
本間 玄規
1
,
室田 景久
1
,
司馬 立
1
,
近藤 秀丸
1
,
林 克章
1
,
太田 康人
1
,
伊藤 博志
1
,
漆原 信夫
1
Genki Honma
1
1東京慈恵会医科大学整形外科教室
1Department of Orthopaedic Surgery, The Jikei University, School of Medicine
キーワード:
下顎骨・舌縦割法
,
mandible and tongue-splitting approach
,
巨細胞腫
,
giant cell tumor
,
上位頸椎
,
upper cervical spine
Keyword:
下顎骨・舌縦割法
,
mandible and tongue-splitting approach
,
巨細胞腫
,
giant cell tumor
,
上位頸椎
,
upper cervical spine
pp.589-597
発行日 1989年5月25日
Published Date 1989/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408908105
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抄録:軸椎に発生した巨細胞腫の2症例に対して,経咽頭腔前方進入法の1つであるmandible and tongue-splitting approachにより,腫瘍摘出術ならびに環椎から第3頸椎にいたる前方固定術を行った.本進入法によれば手術時に体位をとる際に頸椎の伸展や回旋などを加える必要がなく,外固定器具を装着したままで中間位あるいは整復位での手術が可能である.さらに,斜台から第4頸椎までの広い術野が得られ,安全かつ十分な前方除圧術が可能である.一方,気管切開が必要で,感染の危険性が高いこと,術前後の管理が煩雑なこと,咬合・舌機能に問題があるなどの欠点がある.しかし,強力な抗生剤が出現し,経静脈的高カロリー輸液が確立され術後呼吸管理の発達した現在においては,これらの欠点は大きな障害とはならず,頭蓋頸椎移行部や上位頸椎部の広範な前方除圧術が必要な症例においては,常に考慮されるべき進入法である.
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