Japanese
English
特集 大腸癌治療のフロンティア
Rb直腸癌の手術方針
Surgical management for lower rectal cancer
寺本 龍生
1
,
渡辺 昌彦
1
,
捨田利 外茂夫
1
,
長谷川 博俊
1
,
加瀬 卓
1
,
北島 政樹
1
Tatsuo TERAMOTO
1
1慶応義塾大学外科学教室
pp.1145-1150
発行日 1992年9月20日
Published Date 1992/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900880
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
近年,術式の改良により下部直腸(Rb)癌でも,技術的に括約筋温存術式(SPO)が行い得るようになった.ここでは,教室の成績より,Rb癌に対する腹会陰式直腸切断術(APR)とSPOを比較すると,腹部操作により肉眼的に治癒切除されたと判断された場合には,APRもSPOも生存率,再発率において差がなく,少なくとも肛門さえ温存可能ならば,SPOは妥当な術式と考えられた.吻合法としては経肛門的結腸肛門吻合術が,良好な排便機能を期待し得る限界の術式と考えられた.早期Rb癌に対する局所切除後の追加切除術式としては,経仙骨的環状切除術が有用であった.
Copyright © 1992, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.