Japanese
English
シンポジウム 人工股関節再手術例の検討
全人工股関節置換術における遅発性合併症に対する再手術の経験
Late Complications in Total Hip Arthroplasty Requiring Revision
浜口 建紀
1
,
大西 啓靖
1
,
岡部 紀和
1
,
鍋島 隆治
1
,
敷田 卓治
2
Tateki HAMAGUCHI
1
1国立大阪南病院整形外科
2大阪大学医学部整形外科
1Department of Orthopedic Surgery, Osaka Minami National Hospital
キーワード:
遅発性合併症
,
late complication
,
再手術
,
revision
,
ゆるみ
,
loosening
,
人工骨頭ステム折損
,
femoral stem fracture
,
大腿骨近位内側部
,
proximal and medial part of the femur
Keyword:
遅発性合併症
,
late complication
,
再手術
,
revision
,
ゆるみ
,
loosening
,
人工骨頭ステム折損
,
femoral stem fracture
,
大腿骨近位内側部
,
proximal and medial part of the femur
pp.1129-1140
発行日 1982年11月25日
Published Date 1982/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906636
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はじめに
現行全人工股関節置換術における主な遅発性合併症が,遅発性感染,人工関節構成体のゆるみ,人工関節の摩耗(ことにソケット側の摩耗),人工骨頭ステムの折損であることは言うまでもないことである.これら合併症に対する再置換術は,初回手術より年数がたっていることによる高齢化に伴う患者の全身的合併症の問題,手術侵襲の増大,骨粗鬆化あるいは骨吸収などその局所病理解剖学的条件から術中合併症発生の危険性あるいは特殊人工関節の準備の必要性があること,さらには臨床成績も初回後における成績より劣る傾向があるなどから,術者のみならず,患者にとっても極めて負担の大きい手術といわなければならないだろう.
われわれは,1981年12月までに,全人工股関節置換術における遅発性合併症に対する再手術例29例,29関節を経験した.これら再手術例に関して,合併症の原因あるいは誘因,手術術式,術中合併症,成績等につき述べたい.
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