Japanese
English
臨床経験
人工肩関節再置換術の1例
Revision of Shoulder Arthroplasty: A Case Report
松岡 秀明
1
,
西島 直城
1
,
松末 吉隆
1
,
瀬戸 洋一
1
,
秋山 治彦
1
,
中村 孝志
1
,
山室 隆夫
1
,
安立 良治
2
Hideaki Matsuoka
1
1京都大学医学部整形外科学教室
2安立病院
1Department of Orthopedic Surgery, Kyoto University
キーワード:
上腕骨頭置換術
,
humeral head arthroplasty
,
人工肩関節
,
total shoulder arthroplasty
,
再置換術
,
revision
,
腱板断裂
,
rotator cuff tear
Keyword:
上腕骨頭置換術
,
humeral head arthroplasty
,
人工肩関節
,
total shoulder arthroplasty
,
再置換術
,
revision
,
腱板断裂
,
rotator cuff tear
pp.97-101
発行日 1991年1月25日
Published Date 1991/1/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900275
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抄録:我々は,比較的軽度の外傷より人工肩関節再置換術を施行するまでに至った1症例を経験した.症例は,66歳の男性で,肩関節周囲支持組織の外傷を受けた.腱板修復術,上腕骨頭置換術が施行されたが,術後前方脱臼を繰り返したため,人工骨頭が抜去され,flail shoulderの状態で,疼痛が著明であった.我々は,この症例にNeer II型による肩関節全置換術,腱板修復術および三角筋,大胸筋移行術を施行し,満足のいく結果を得た.人工肩関節置換術の結果は,原因疾患の過程および三角筋,腱板の状態によって大きく影響を受けるが,最善の結果をえるためには,正確な術前評価および確実な肩関節周囲支持組織の再建,リハビリテーションが重要である.本症例では,骨頭後捻角が不十分であったこと,肩関節周囲支持組織の再建が確実でなかったこと,などの理由で,人工骨頭の安定性が得られず,脱臼を繰り返し,臼蓋,関節周囲支持組織の破壊を来す,という悪循環を繰り返したものと考えた.
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