Japanese
English
臨床経験
ステム先端部の大腿骨骨折を伴った人工股関節のゆるみに対し骨接合と再置換術を行った2例
Two Cases of Osteosynthesis and THA Revision Surgery for Femoral Shaft Fracture Occuring at the Loosened Stem
渡部 亘
1
,
佐藤 光三
1
,
斉藤 晴樹
1
,
岡田 恭司
1
Wataru Watanabe
1
1秋田大学整形外科学教室
1Department of Orthopedic Surgery, Akita University
キーワード:
人工股関節置換術
,
total hip arthroplasty
,
ゆるみ
,
loosening
,
大腿骨
,
femur
,
骨折
,
fracture
,
再置換
,
revision
Keyword:
人工股関節置換術
,
total hip arthroplasty
,
ゆるみ
,
loosening
,
大腿骨
,
femur
,
骨折
,
fracture
,
再置換
,
revision
pp.329-332
発行日 1995年3月25日
Published Date 1995/3/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408901592
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抄録:人工股関節全置換術後,ステム周囲のゆるみとステム先端部の骨折をきたし,骨折部の内固定とロングステムによる再置換を施行した2例を経験した.症例1では皮質骨が比較的残存しており,AOダイナミック コンプレッションプレートで固定可能であった.対側もゆるみがあり,支持脚とならないため,早期荷重を確実にするためセメントを使用した.術後2カ月で仮骨を認め歩行を開始した.術後5年の時点では疼痛もなく骨折部のリモデリングも良好であった.症例2では,残存する皮質骨が極めて薄く,AOプレートによる固定は不可能であり,また,セメントの保持にも不十分な強度と思われた.対側股関節が骨性強直となっており支持脚として十分期待でき,患側の長期の免荷が可能であったので,髄内に大量の骨移植を行いセメントレスのロングステムで置換した.骨折部にはon lay graftを行い,Mennen plateとソフトワイヤーで保持した.術後3カ月で骨折部の骨癒合を確認し,術後5カ月より2本杖での歩行が可能になった.
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