Japanese
English
シンポジウム 人工股関節再手術例の検討
ゆるみのため再置換術を行った人工股関節症例について
Results of Revision Surgery for Aseptic Loosening of Total Hip Components
東 隆
1
,
坂井 和夫
1
,
岡垣 健太郎
1
,
原 好延
1
,
中洲 裕
1
,
西口 豊憲
1
,
西上 茂樹
1
,
安田 浩成
1
,
関谷 博之
1
Takashi AZUMA
1
1大阪府立身体障害者福祉センター附属病院整形外科
1Department of Orthopaedic Surgery, Osaka Prefectural Rehabilitation Center Hospital
キーワード:
股関節
,
hip
,
股関節全置換術
,
total hip replacement
,
追跡調査
,
follow-up study
,
再手術
,
revision surgery
,
非感染性ゆるみ
,
aseptic loosening
Keyword:
股関節
,
hip
,
股関節全置換術
,
total hip replacement
,
追跡調査
,
follow-up study
,
再手術
,
revision surgery
,
非感染性ゆるみ
,
aseptic loosening
pp.1121-1128
発行日 1982年11月25日
Published Date 1982/11/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408906635
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はじめに
わが国に股関節全置換術が導入されて10数年が経過した.この間さまざまな人工関節の取捨選択が行われ,初期の頃にかなり用いられていたMckee型やWeber-Huggler型はもうほとんどみられなくなり,現在,日本で主に用いられているtypeはHigh Density Polyethylene(以下HDP)のソケット対金属骨頭のCharnley typeとMüller typeである13).また最近ではAlmina ceramicsなどの新しい人工材料が導入され,より安定した成績をえるための努力がはらわれている.これらの変遷の原動力となったものは,摩耗と非感染性のゆるみである.人工関節置換術が普及し,その術後経過年数がたつにつれて非感染性のゆるみについての報告がわが国でも多くみられるようになってきた2,3,9).先天股脱や股関節形成不全による二次性変形性股関節症に対する適応の多いわが国では,ゆるみの発生率や発生時期,病態が欧米に比べて違った様相を呈し,またより深刻な問題をおこしているように思える.ゆるみに対する方策を早急に確立する必要がある一方,すでにゆるんでしまった症例をどのようにするかという問題の解決が目下のわれわれの急務である.
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