Japanese
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特集 総胆管結石治療の最前線—手技と周辺機器の進歩
腹腔鏡下アプローチ
胆管切開,ドレナージ
Laparoscopic choledochotomy with biliary drainage
梅澤 昭子
1
,
徳村 弘実
1
AKIKO UMEZAWA
1
1東北労災病院腹腔鏡外科
キーワード:
腹腔鏡下胆管切開切石術
,
総胆管結石症
,
胆道ドレナージ
Keyword:
腹腔鏡下胆管切開切石術
,
総胆管結石症
,
胆道ドレナージ
pp.343-349
発行日 2001年3月20日
Published Date 2001/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904403
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胆管結石に対する腹腔鏡下手術は,一期的治療が可能で,低侵襲性と整容性を生かした理想的な手技である.本法は,経胆嚢管的切石術と胆管切開切石術に大別される.胆管切開切石は経胆嚢管法適応外の胆管結石のほとんどに適応される.
切石は胆道鏡をはじめとして多様な器械を必要とする.切石後の切開口の処置は,Tチューブをおくか一期的に閉鎖してドレナージなし,または経胆嚢管的ドレナージ(Cチューブ)のいずれかを選択する.Tチューブは遺残結石が懸念される症例の術後の切石ルートおよびステントを目的に用いられる.Cチューブは完全に切石できたことが明らかな症例のうち,胆管内に胆泥や粘液が残存する症例,術後胆汁漏出を防止したい症例に用いる.切開口の閉鎖は簡便で短時間に行うことが可能な連続縫合を基本とするが,Tチューブ挿入時は確実な縫合を要するため結節縫合する.
腹腔鏡下手術がこれからの器械の進歩によって簡便な手技となれば,胆管結石治療の第1選択となると考える.
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