Japanese
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特集 総胆管結石治療の最前線—手技と周辺機器の進歩
開腹術下アプローチ
一期的縫合
Abdominal approach for choledocholithiasis-primary closure following bile duct exploration
塩崎 滋弘
1
,
松川 啓義
1
,
小野田 正
1
,
大野 聡
1
,
二宮 基樹
1
,
檜垣 健二
1
,
池田 俊行
1
,
小林 直広
1
,
高倉 範尚
1
,
岡村 進介
2
Shigehiro SHIOZAKI
1
1社会保険広島市民病院外科
2平生クリニック
キーワード:
胆管結石
,
胆管一期的縫合
Keyword:
胆管結石
,
胆管一期的縫合
pp.351-356
発行日 2001年3月20日
Published Date 2001/3/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407904404
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総胆管結石に対する開腹下アプローチとして,筆者らが行っている胆管一期的縫合についてその適応と手技を報告した.さらに開腹下のアプローチで行われた胆管結石症例のうち,一期的縫合を行った58症例とTチューブドレナージを行った20例を比較し,一期的縫合の有用性について検討した.術後合併症については,一期的縫合群では胆汁漏を10.3%,肝機能障害を15.5%に認めたが,程度は軽微であり保存的に改善した.Tチューブ施行例では胆汁漏を10.0%,肝機能障害を25.0%に認めたほか,Tチューブ抜去後瘻孔形成不全による胆汁性腹膜炎にて開腹術を余儀なくされた1例を経験した.術後入院期間については一期的縫合群では19.0±8.1日であり,Tチューブドレナージ法の36.9±18.9日より有意に減少していた.総胆管の高度の拡張や炎症所見を認めず,遺残結石のない症例に対しては,一期的縫合が選択されるべきと考えられた.
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