特集 薬物療法マニュアル
Ⅴ.悪性腫瘍の薬物療法
結腸・直腸癌
小平 進
1
,
捨田利外 茂夫
1
,
野澤 慶次郎
1
Susumu KODAIRA
1
1帝京大学医学部第1外科
pp.331-334
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903874
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はじめに
大腸癌の治療法の基本は早期癌,局所進行癌ともに手術療法であり,また,肝・肺転移巣,局所再発巣に対しても治癒的切除が行われれば,比較的良好な成績が得られている1).したがって,大腸癌に対して薬物療法,すなわち,癌化学療法が行われるのは,(1)治癒的切除時の再発防止を目的とした手術補助化学療法,(2)切除不能な進行・再発癌に対する化学療法ということになる.
大腸癌化学療法に用いられる抗癌薬は5-fluo-rouracil(5-FU)が中心であり,本邦では5—FU誘導体(tegafur(FT),UFT, carmofur(HCFU),doxifluridine(5'DFUR))の経口薬も多く用いられており,その他,mitomycin C (MMC),Me-CCNU, CDDPなども用いられる.そして,近年は5-FUとleucovorin (LV),levamisole (LEV)などの併用も盛んに行われている.
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