特集 薬物療法マニュアル
Ⅴ.悪性腫瘍の薬物療法
胃癌
山口 浩和
1
,
上西 紀夫
1
Hirokazu YAMAGUCHI
1
1東京大学医学部附属病院分院消化管外科
pp.328-330
発行日 1999年10月30日
Published Date 1999/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903873
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薬物療法の位置づけ
胃癌は化学療法の効果の少ない癌であり,治療の第1は外科療法と考えられてきた.現在でも化学療法が外科療法を凌駕するものではないが,多剤併用療法の開発によって胃癌はchemosensitiveな腫瘍と認識されるようになってきた.切除不能な進行胃癌に対する化学療法の生存への寄与に関しては,1993年にMuradらがFAMTX療法で,1995年にPyrhonenらがFAMTX療法のmodifiedarmで無治療群と比較試験を施行し,化学療法が生存へ寄与することを明らかにしている1,2).進行胃癌の治療は外科療法でも限界があり,外科治療と化学療法との複合療法が期待されている.
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