Japanese
English
特集 大腸切除と機能温存
直腸癌の括約筋温存術式—経肛門的結腸肛門吻合
Colo-anal anastomosis via the anal route
寺本 龍生
1
,
小平 進
1
Tatsuo TERAMOTO
1
,
Susumu KODAIRA
1
1慶応義塾大学医学部外科
pp.1691-1697
発行日 1984年12月20日
Published Date 1984/12/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407208881
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
はじめに
直腸癌は,近年,拡大郭清術式の導入により,治癒手術が施行されると,長期の生存ができるようになつた.そこで癌の根治性を損うことなく,出来得る限り自然肛門を温存する,括約筋温存術式の工夫がいろいろとなされてきている.
当教室では,1980年9月より,下部直腸癌で,腫瘍下縁より十分な距離の肛門側断端をとると,歯状線直上で切離せざる得ない症例に対する自然肛門温存術式として,われわれが改良したParks型持針器(T式持針器—ユフ精器)および彎曲針を使用し,経肛門的に口側結腸断端と肛門管断端とを一期的に吻合する経肛門的結腸肛門吻合を行つているので,その手術手技,成績,術後機能についてのべる.
Copyright © 1984, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.