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特集 胆道ドレナージを考える
4.内瘻か,外瘻か
胆道ドレナージの内瘻・外瘻の使い分けのポイント
The choice of the internal or external biliary drainage on obstructive jaundice
熊沢 健一
1
,
塩澤 俊一
1
,
土屋 玲
1
,
増田 俊夫
1
,
芳賀 駿介
1
,
梶原 哲郎
1
Ken-ichi KUMAZAWA
1
1東京女子医科大学附属第二病院外科
キーワード:
閉塞性黄疸
,
胆道ドレナージ
,
脂質代謝
Keyword:
閉塞性黄疸
,
胆道ドレナージ
,
脂質代謝
pp.53-57
発行日 1998年1月20日
Published Date 1998/1/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903078
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胆道ドレナージに対し外瘻と内瘻のどちらが良いのか,どこに差があるのかを考察した.実験的には内瘻の胆汁中へのビリルビン排泄能は外瘻より高かったが,減黄率には差がなかった.脂質代謝ではコレステロールの排除,HMG CoA reductase活性の戻りは外瘻のほうが早かった.また,外瘻により排泄胆汁中ビリルビン量を測定することにより早期に肝機能の評価が可能であった.根治術を前提としたドレナージでは外瘻のほうが早く手術に持っていける点で有利と思われた.非切除例に対する永久ドレナージは患者のQOLを考えて内瘻化が優れていると言える.しかし,膵癌や胆嚢癌の在宅期間はきわめて短く,胆管癌などよりトラブルが多い.したがって内瘻化を行うときには原発巣と予後を考慮する必要がある.
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