Japanese
English
特集 甲状腺と上皮小体の外科—最近の進歩
腎性上皮小体機能亢進症の手術のタイミング
Indications for parathyroidectomy in renal hyperparathyroidism
舟橋 啓臣
1
,
冨永 芳博
2
,
田中 勇治
1
,
今井 常夫
1
,
高木 弘
1
Hiroomi FUNAIIASHI
1
1名古屋大学医学部第2外科
2名古屋第2赤十字病院移植外科
キーワード:
nodular hyperplasia
,
ビタミンDパルス療法
,
高代謝回転骨
Keyword:
nodular hyperplasia
,
ビタミンDパルス療法
,
高代謝回転骨
pp.1159-1162
発行日 1997年9月20日
Published Date 1997/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902837
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高度な腎性上皮小体機能亢進症に対し,現在では術前に何らかの内科的治療が施されていることが多い.そのため病態は複雑化し,典型的な症例は減少する傾向にある.組織学的に二次性過形成の上皮小体は,diffuse typeとnodular typeに分類される.Nodular typeの腺では,ビタミンD受容体の数は減少し,各結節はmonoclonalな増殖を呈しており,その結果内科的治療,とくにビタミンDパルス療法にも反応しないと推察される.さらに摘出標本を検討すると,500mg以上に腫大した腺の85%はnodular typeであった.そのため超音波検査などの画像診断により腫大した上皮小体の重量が500mg以上であると推測できる場合には,骨回転が亢進していることを確認した上で,他臓器への異所性石灰化が進行する前に上皮小体摘出術を行うべきである.
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