増刊号特集 泌尿器科画像診断
Ⅲ.疾患別画像診断
3.尿路結石・腎石灰化症
上皮小体機能亢進症
小出 卓生
1
,
吉岡 俊昭
2
Takuo Koide
1
1大阪厚生年金病院泌尿器科
2住友病院泌尿器科
pp.191-195
発行日 1999年3月30日
Published Date 1999/3/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1413902585
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1 はじめに
上皮小体機能亢進症には原発性と腎不全に続発する続発性(または二次性)の2者があるが,続発性上皮小体機能亢進症では画像診断の成果にかかわらず4腺腫大があるという前提で手術に臨まねばならないので,本稿では原発性上皮小体機能亢進症に的を絞って,主に上皮小体腺腫症例における画像診断方法とその成果について述べる。
原発性上皮小体機能亢進症は,上皮小体の腺腫・過形成・癌腫により上皮小体ホルモンが過剰に分泌されるために生じる様々な表現様式を示す内分泌異常である。泌尿器科領域では尿路結石症の原因疾患の1つであり,原発性上皮小体機能亢進症の尿路結石合併率が高いことから,泌尿器科で治療されることの多い内分泌異常疾患である。原因の多くは腺腫であり,一部に過形成によるものを認めるが癌腫は稀である。
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