今月の主題 肝硬変update―より良き診療のために
肝硬変合併症の治療
食道・胃静脈瘤の内視鏡治療
小原 勝敏
1
1福島県立医科大学附属病院内視鏡診療部
pp.1194-1198
発行日 2012年7月10日
Published Date 2012/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402106046
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ポイント
★静脈瘤治療を安全かつ効果的に行うには,患者の病態と門脈血行動態の把握が重要である.
★硬化療法(EIS)は食道静脈瘤とその供血路を閉塞する治療法であり,食道静脈瘤結紮術(EVL)に比べ,再発率は低く,患者の予後を改善する.
★EVL単独では再発率が高く,EIS(AS法)との併用が有用である.さらに,アルゴンプラズマ凝固法(APC)による地固めの追加は再発率をより低下させる.
★孤立性胃静脈瘤(Lg)出血に対する第1選択の治療法は内視鏡治療であり,シアノアクリレート(CA)系薬剤注入法がきわめて有用である.
★Lg治療後の再発防止効果を得るためには,CA注入法によるLg閉塞のみならず,5%EOによる供血路閉塞が重要である.
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