Japanese
English
特集 直腸癌に対する肛門機能温存手術の実際
局所切除術—経肛門的,経仙骨的,経括約筋的
Local excision for early rectal carcinoma
柳 秀憲
1
,
山村 武平
1
,
楠 正人
1
,
荘司 康嗣
1
,
野田 雅史
1
,
池内 浩基
1
Hidenori YANAGI
1
1兵庫医科大学第2外科
キーワード:
早期直腸癌
,
局所切除術
,
経肛門的局所切除術
,
経仙骨的局所切除術
,
経括約筋的局所切除術
Keyword:
早期直腸癌
,
局所切除術
,
経肛門的局所切除術
,
経仙骨的局所切除術
,
経括約筋的局所切除術
pp.983-988
発行日 1996年8月20日
Published Date 1996/8/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902364
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早期直腸癌に対する局所切除術は予後とQOLを左右するため,病変の性状,拡がりとともに,転移危険因子の評価を行い,手術適応を十分検討する必要がある.N1’(+)疑診例,転移危険因子陽性症例にはインフォームド・コンセントで転移陽性の危険性を十分に説明した上で術式を選択する.教室では,局所切除術として,経肛門的切除と後方切除を用いており,本稿ではそれらの術式を概説した.教室では,早期直腸癌23症例に局所切除術(経肛門的局所切除14例,後方切除9例)を行い,現在まで再発症例はなく,満足すべき術後機能を得ている.後方切除群4例に術後創部感染を認めたが,いずれも保存的に軽快した.局所切除術を行う際には,術前診断以上に進展した病態にも適応しうるように,体位,術式を選択することが肝要である.
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