特集 術後1週間の患者管理
Ⅰ.術式別:術後1週間の患者管理
6.大腸・肛門手術
人工肛門造設術
穴沢 貞夫
1
,
片山 隆市
1
,
大塚 正彦
1
,
池内 健二
1
,
高尾 良彦
1
1東京慈恵会医科大学第1外科
pp.133-137
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902034
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創傷管理は,(1)治癒を促進し,(2)合併症発生因子を除去し,(3)合併症の早期発見ができる管理を行うことが原則であるが,特にストーマ造設術では(2)が重要である.ストーマ創は,傷つきやすい脆弱な粘膜で構成され,そこから排泄される便は強力な汚染源である.したがって,ストーマ創は多様な合併症発生の危険をはらんでいる.また,主手術創もストーマ創からの感染の危険にさらされており,ストーマ創そのものが治癒遅延因子である.したがって,管理にあたって手術創と便流を遮断するために「パウチング」というドレッシングの一技法を用いた創傷管理が行われる.ストーマ造設術後管理は,単なるストーマの排泄管理ではないことを銘記する必要がある.
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