特集 術後1週間の患者管理
Ⅰ.術式別:術後1週間の患者管理
6.大腸・肛門手術
直腸低位前方切除術
中村 文彦
1
,
森田 隆幸
1
,
伊藤 卓
1
,
鈴木 英登士
1
,
今 充
1
1弘前大学医学部第2外科
pp.128-132
発行日 1995年10月30日
Published Date 1995/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407902033
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低位前方切除術は器械吻合の導入などによりその適応が拡大され,最近では術後の排尿・性機能の保存を目的に神経温存など様々な工夫がなされている.術後1週間の管理は通常の消化管手術と変わるものではないが,縫合不全,吻合部出血,骨盤自律神経切除に起因する排尿障害,あるいは直腸切除による排便障害などが本術式に特徴的な問題と考える.これらに対しては,適切なドレナージとその管理,感染対策,膀胱訓練,食餌療法などが中心となる.不幸にして合併症を併発した場合はいち早くその病態を把握し,diverting stoma造設など適切な処置を行わなければならない.
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