カラーグラフ 内視鏡下外科手術の最前線・9
胃・十二指腸
腹腔鏡下選択的近位迷走神経切離術
桜町 俊二
1
,
木村 泰三
1
,
吉田 雅行
1
,
小林 利彦
1
,
高林 直記
1
,
鈴木 憲次
1
,
鈴木 浩一
1
,
竹内 豊
1
Shunji SAKURAMACHI
1
1浜松医科大学第1外科
pp.1107-1113
発行日 1995年9月20日
Published Date 1995/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901958
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
はじめに
現在,消化性潰瘍に対する治療は,酸分泌抑制剤を中心とする内科治療が第1選択であることは言うまでもない.しかし,投薬治療は長期効果がなく,治療後の高い再発率が大きな問題として残されている.腹腔鏡下選択的近位迷走神経切離術(以下本手術)は,外科手術の持つ長期効果と,腹腔鏡下手術の持つ低侵襲性を兼ね備え,内科治療に対抗すべく現れた.もちろん,その背景には,腹腔鏡下手術の爆発的とも言える普及があることは,周知の通りである.
本手術は,1991年Baileyら1)により始められ,その後いくつかの術式が報告されている2-5).ここでは,われわれの手術手技を中心に,写真を提示しながら解説する.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.