綜説—今月の臨床
障害肝切除時の術中・術後管理
田中 明
1
,
高田 泰次
1
,
山本 雄造
1
,
猪飼 伊和夫
1
,
森本 泰介
1
,
山岡 義生
1
Akira TANAKA
1
1京都大学医学部第2外科
pp.1435-1441
発行日 1994年11月20日
Published Date 1994/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901712
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肝切除の際に障害肝として問題となるのは,①肝硬変,②閉塞性黄疽,③活動性慢性肝炎などである.一方,肝切除の術中,術後管理の問題点としては,①手術手技に関するものと,②管理に関するものとに分類できるが,それらについて、その病態と対策について言及する.教室では生体部分肝移植を手掛けており,小児と成人の違い,末期肝疾患に対し新しい肝臓を移植することと機能の低下した肝臓を限界まで切除することの違い,移植後の抗凝固療法,免疫抑制療法,ウイルス感染症の有無による違いはあるものの、肝移植の術中・術後管理は障害肝の肝切除には参考になるところが多いので,その点についても言及する.
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