Japanese
English
特集 肝癌治療のupdate
Ⅱ.標準的手術療法の現況
3.肝区域切除・広範囲切除の適応と実際
Indications of major hepatic resection for hepatocellular carcinoma
嶌原 康行
1
,
佐藤 誠二
1
,
飯室 勇二
1
,
山本 成尚
1
,
山本 雄造
1
,
猪飼 伊和夫
1
,
森本 泰介
1
,
山岡 義生
1
Yasuyuki SHIMAHARA
1
1京都大学医学研究科消化器外科
キーワード:
肝細胞癌
,
大量肝切除
,
手術適応
Keyword:
肝細胞癌
,
大量肝切除
,
手術適応
pp.1429-1434
発行日 1998年11月20日
Published Date 1998/11/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407903437
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
肝細胞癌の外科治療の適応は,病変が確実に切除され,かつ残肝機能が十分保たれることであり,それが可能な術式を選択しなければならない.腫瘍因子からみた区域切除の適応は,H1以下,脈管侵襲はあっても二次分枝以下,肝内転移はIM1以下が一般的であるが,実際の症例では,定型的区域切除に加えて,他区域部分の追加切除,腫瘍栓摘出,血行再建,さらにアルコール注入やMCTの追加などを余儀なくされる場合が多い.葉切除以上の広範囲切除では,H2以上,IM2以上,脈管侵襲も一次分枝以上に及ぶ高度進行癌が適応となってくるが,定型手術の枠を超える症例がさらに多くなる.これらに対する積極的な外科治療の試みが全体としての治療向上に役立つと思われる.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.