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臨床研究
メチシリン・セフェム耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)腸炎発症に及ぼす胃液pHの影響—幽門側胃切除症例について
Influence of intragastric pH on methicillin-cephem resistant staphylococcus aureus (MRSA) enterocolitis after distal gastrectomy
井上 匡美
1
,
竹中 博昭
1
,
角村 純一
1
,
三木 康彰
1
,
永井 勲
1
,
田中 智之
2
Masayoshi INOUE
1
1社会保険紀南綜合病院外科
2社会保険紀南綜合病院中央検査部
キーワード:
MRSA腸炎
,
胃液pH
,
胃切除術
Keyword:
MRSA腸炎
,
胃液pH
,
胃切除術
pp.905-909
発行日 1994年7月20日
Published Date 1994/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407901592
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はじめに
消化器外科術後のメチシリン・セフェム耐性黄色ブドウ球菌(以下,MRSA)腸炎は,幽門側胃切除術,胃全摘術,食道癌根治術,膵頭部領域癌根治術などの胃切除を伴う術式に発症しやすいといわれている1-3).その理由として,胃切除後には胃酸分泌能が低下し,残胃もしくは上部消化管内のpHが上昇し,生育したMRSAが鼻腔や咽頭から下部消化管へ侵入しやすくなることが原因ではないかと推測されているが,詳細な検討はなされていない1-5).今回われわれは,幽門側胃切除術後の胃液pHとMRSA腸炎発症との関係を検討し若干の考察を加えた.
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