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臨床研究
術後メチシリン・セフェム耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)腸炎の検討—塩酸バンコマイシン経口投与の効果
Studies on postoperative enteritis caused by Methicillin-Cephem-Resistance-Staphylococcus-Aureus:Effect of oral Vancomycin hydrochloride
岩瀬 和裕
1
,
竹中 博昭
1
,
西村 好晴
1
,
矢倉 明彦
1
,
吉留 克英
1
,
大嶋 仙哉
1
Kazuhiro IWASE
1
1社会保険紀南綜合病院外科
pp.1261-1264
発行日 1991年10月20日
Published Date 1991/10/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900531
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はじめに
消化器外科手術後のメチシリン・セフェム耐性黄色ブドウ球菌(以下,MRSA)腸炎はしばしば治療に抵抗性で,重篤化する場合も多い1〜3).本症に対しては迅速な対応が望まれるが,便中細菌培養ならびに抗生剤感受性結果を得るためには1週間近くを要し,治療開始が遅れる症例が存在することが懸念される.本症に対する十分に有効な治療方法は今なお確立されていない.
最近当科では,術後早期の重症下痢に対して,便培養結果を待たずに塩酸バンコマイシン(以下,VCM)を積極的に経口投与している.最近の消化器外科手術後のMRSA腸炎症例について,VCM経口投与の効果を中心に検討した.
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