特集 保存的治療の適応と限界—外科から,内科から
下肢血行障害(ASO,Buerger病)
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矢野 孝
1
,
塩野谷 恵彦
1
1名古屋大学医学部第1外科
pp.1667-1669
発行日 1990年10月30日
Published Date 1990/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900299
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慢性動脈閉塞症の症状は,動脈閉塞の状態(閉塞の部位,程度,拡がりなど)と,動脈閉塞に伴って発達してくる側副血行路の代償能力によって左右される.Fontaine分類は代償状態に基づく重症度分類として把えられ,Ⅰ期:動脈閉塞は完全に代償されている.Ⅱ期:負荷(歩行など)により代償不全を生じる(間歇破行).Ⅲ期:安静時にも代償不全がある.Ⅳ期:壊死を生じる.の4期に分けられている.Ⅰ期では動脈閉塞が完全に代償されて原則的には無症状であるが,わが国では冷感・しびれ感をあてて臨床的な意味づけを行っている.
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