特集 保存的治療の適応と限界—外科から,内科から
二次性(腎性)上皮小体機能亢進症
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田島 知郎
1
,
飛田 美穂
2
,
佐藤 威
2
1東海大学医学部外科学教室II
2東海大学医学部移植学教室I
pp.1575-1577
発行日 1990年10月30日
Published Date 1990/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900275
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二次性(腎性)上皮小体機能亢進症(2°HPT)に対する治療は,腎性骨異栄養症(ROD)の病態解明が進み,活性型ビタミンDアナログ(D3)の活用によって変貌しつつある.多様な病態それぞれが個々の症例でどの程度に関与しているかを把握した上で,各種の保存的療法をどう勘案させ組み合わせるかの工夫が大切で,それだけに保存的治療の限界の判断は画一的には下し難く,上皮小体手術適応についてもより慎重なものが求められる.本稿では鈴木・冨永両論文の内容を踏まえ,RODの病態を整理し,D3を中心にした薬物療法の有効性について論述し,これらに基づいて保存的療法の限界と手術適応を考察するが,手術術式の違いがその適応にも微妙に影響するので,術式にも言及してみたい.
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