特集 保存的治療の適応と限界—外科から,内科から
逆流性食道炎
外科から
遠藤 光夫
1
1東京医科歯科大学医学部第1外科
pp.1335-1339
発行日 1990年10月30日
Published Date 1990/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900214
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逆流性食道炎は,胃食道逆流によって起こるとされ,正常の下部食道から噴門にかけてみられる生理的逆流防止機構の低下と関係が深い疾患である.
従来より本疾患は,欧米諸国に比べ,東洋人や黒人には少ないとされ,わが国でも,これまでそれほど多い疾患ではなかった.かつて狭窄を生じたもので,食道癌の鑑別疾患として考えられる程度にすぎないこともあった.しかし,日本人の高齢化と,食生活の欧米化とで,最近,わが国でも本疾患が増えてきて,その対策についても関心がもたれるようになった.
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