学会印象記
第19回国際外科学会
新井 達太
1
,
遠藤 光夫
2
1東京慈恵会医科大学
2東京女子医科大学
pp.928-929
発行日 1974年7月20日
Published Date 1974/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407206080
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Peruの首都Limaは365日雨の降らない土地だという.今日この頃のような烈しい雨が3日も降ると,立ち並ぶビルディングはみな崩れてしまいそうである.というのは,ビルディングはコンクリート建てでなく,アドベという土をかためて作つた煉瓦のようなものを積み重ねて作る.雨が降らないから,このような建築材料でもつが,雨が降つたら一たまりもない.空港から市街地までは両側が貧民街で屋根のない家がたくさんあり,丘陵状の山々は木がはえておらず,黒褐色の山はだがさかんに乾いて露出している.市街地に入ると道路の左右は植木が植えられ,ホテルは快適で,冷房もよくきいている.ロビーの中央にはインカの遺跡のマチゥ・ピチゥがアンデス山系の緑の山々を背影にした大きな絵がかかつている.
このLimaで3月24日から28日まで国際外科学会が開催された.いわゆる外科だけでなく産婦人科,麻酔科領域まで幅広い学会で,日本からも30数名の方が参加した.そこで私達の関係した会場での演題をひろつてみることにする.
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