特集 保存的治療の適応と限界—外科から,内科から
逆流性食道炎
内科から
関口 利和
1
,
堀越 勤
1
,
茂木 文孝
1
1群馬大学医学部第1内科
pp.1340-1343
発行日 1990年10月30日
Published Date 1990/10/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407900215
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わが国でも,1980年代に入ってからヒスタミンH2受容体拮抗剤が消化性潰瘍に汎用され,逆流性食道炎に対しても使用されるようになった.それまでの本疾患の保存的治療は,制酸剤と消化管運動改善剤(beth-anechol,metclopramideなど)との併用が主流であったが,臨床効果は思わしくなかった.
1976年にcimetidineが発売され,H2受容体拮抗剤の第1号として,急速に世界中に広まった.逆流性食道炎に対する治療成績も,Behar1)やWesdorp2)らによって良好な成績が報告されている.以後,ranitidineについても,famotidine, roxatidine, nizatidineについても,逆流性食道炎に対する短期治療は,症状の速やかな消失と内視鏡所見の顕著な改善を認め,その有用性は実証されている.
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