Japanese
English
臨床報告
胃切除後早期に発症したペラグラの1例
A case of pellagra which occurred in the early phase after a gastrectomy
堀 創史
1,2
,
本多 通孝
1,2
,
小林 拓史
1,2
,
外舘 幸敏
1,2
,
藁谷 暢
2
,
高野 祥直
2
Soshi HORI
1,2
1福島県立医科大学低侵襲腫瘍制御学講座
2総合南東北病院外科
キーワード:
ペラグラ
,
胃切除
,
偏食
,
ビタミン欠乏
,
皮疹
Keyword:
ペラグラ
,
胃切除
,
偏食
,
ビタミン欠乏
,
皮疹
pp.1117-1121
発行日 2019年9月20日
Published Date 2019/9/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407212605
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要旨
64歳,男性.早期胃癌に対して腹腔鏡下幽門側胃切除術,B-Ⅰ再建術を施行された.術後6か月ごろより両手指・両足の痺れが出現した.また,同時期に両手背や前頸部・後頸部などの日光露出部に,落屑を伴う発赤調の皮疹が出現した.血中ニコチン酸の低値を認め,ペラグラと診断された.ビタミン配合剤の投与によって,速やかに症状は改善した.本患者はもともと偏食があり,さらに術後の逆流症状により経口摂取量が少なく低栄養状態であった.ペラグラは現在のわが国では非常に稀な疾患であるが,胃切除後の特殊な状況下に発症しうる.胃切除後,比較的早期からの栄養評価・指導の重要性を再認識した.
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